11月29日、福井大学と北信がんプロ※は「がんを持つ親とその子どもへのグリーフケア」をテーマに、看護セミナーを開催し、看護学科生、看護師、福祉従事者など120名が参加しました。
グリーフとは、「悲嘆」を示す言葉で、「死」や「別れ」だけではなく、日常生活における大切なひと、大切なもの、大切なことを失う喪失体験に伴って生じる様々な反応を意味します。近年、子育て世代のがん患者が増加しているといわれ、グリーフを抱えた子どもの心に寄り添い、子どもが立ち直り、希望を持つことができるように支援することが必要とされています。
ゲストスピーカーの修文大学看護学部看護学科 小島 ひで子教授は「子どもたちがグリーフの思いを表に出し、自らその思いを整理し向き合えるようサポートしていくことが、重要な点だと考えています」と講演。参加者からは「発達段階に応じたかかわりが必要」「がんである親が子どもにどう伝えたいかをきちんと確認することが大切だと思った」といった感想があり、がん患者とその家族、子どものケアの重要性を学んでいました。
今後も本学は、がん治療の研究を進めるとともに、がん患者及びその家族へのケアの充実を図っていきます。
※北信がんプロ:文部科学省の大学間の連携による「がん医療人材養成拠点」において、各大学の特色を生かした教育プログラム。がん医療の新たなニーズに対応できる優れた「がん専門医療人材(がんプロフェッショナル)」を養成し、がん医療の一層の推進を目的としている。北信がんプロは、北信4県(石川県、富山県、福井県、長野県)の6大学(金沢大学、福井大学、富山大学、信州大学、金沢医科大学、石川県立看護大学)が連携して活動。
福井大学がんプロHP:https://www.med.u-fukui.ac.jp/ganpro/
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医学系部門 看護学領域 看護学講座 臨床看護学 磯見 知恵 教授 https://r-info.ad.u-fukui.ac.jp/Profiles/23/0002295/profile.html